バイオリンの夜2005年09月06日 13時45分12秒

古澤巌の『バイオリンの夜』という CDを聞いてみました。1993年発売のものです。
 最初の『ショーロインディゴ』は印象的な曲です。題名からはわからなくても、TVのCMにも使われていたので、聴いてみると知っているかもしれません。
 古澤さんは、87年に『バイオリンの夜』という、その頃はまだ誰も試みていなかった、トークを含めたコンサートを始めたそうです。多分、翌年あたりだったか、偶然出かけた長野でコンサートを聞きました。その日は連日バイオリン講座をやっていた最後の日とかで、講座参加者の女性バイオリニストも2人出演していました。CDに収録されている小品や、カルメン幻想曲もありました。「今日は最初からアンコールみたいな曲ばかり弾きますが」と笑わせていたことを覚えています。そのころのコンサートは、演奏者がステージに出て来て、ソナタや大曲を演奏をし、一言も発せず、帰っていく、というものが主流でしたから。
 古澤さんのコンサートがきっかけとなったのか、その後は、いろいろなトーク&コンサートが開かれるようになりました。現在は、トークコンサートからさらに発展して、共演者を招き、群馬県の大泉町で定期的にプロデュ−スコンサートをされているようです。
 CDの中には、これも後にラカトッシュや、アンドレリュウが演奏して有名になったチャルダッシュ、マドリガル、その他ピアノ曲のノクターンやコンソレーション3番などもあります。ノクターン20番は、ミルシティンの編曲で、まるで最初からバイオリンのための曲だったように思えます。ピアノで弾く時もこのくらいレガートに出来るといいのですが。
 古澤さんはこのような小品やポピュラー的な演奏家というばかりではなく、日本音楽コンクール1位という華々しい経歴も持っています。その頃は毎日12時間バイオリンを練習していたとか!最近発売されたCDはブラームスのバイオリンソナタ全曲という大作です。レコード屋さんで雨の歌の冒頭を試聴しましたが、ピアノの音が耳についてしまいました。聞き方がかたよっていたかもしれません。秋もソナタのコンサートがいくつか予定されているようです。(2005-9-6)

ノヴェンバーステップス2005年09月09日 21時09分01秒

『武満徹の入門として最適』とCDコメントビューにありました。 ノヴェンバーステップス、アステリズム、グリーン、弦楽のためのレクイエム、地平線のドーリア。録音1967/12トロント。  どの曲も、音と音との間(ま)に何ともいえぬ雰囲気があります。音の重なりが幅の広い帯のようになって広がっていく。ピアノがオケの高音から続けて低音に飛んで、ぐわしゃーん、というのはゲンダイ音楽ですねぇ。そして、曲の最後はすーっと消え行くように静かに終わっていく。武満はドビュッシーに似ているという評を読んだ事がありました。現在武満のピアノ曲を弾いている友人に聞いたところ、その通りだとの弁。『無調なので、シェーンベルクなどと同列に思っている人もいるかもしれませんが、そうではなく、流れとしては、ドビュッシーやメシアンなどの系列かともいわれるようです。実際、打鍵の後にその響きを聞いて先に行くというのはドビュッシーのアプローチに通じると思います』との事でした。  80年代、現在のNHKスーパーレッスンの元祖『ピアノのおけいこ』で、武満さんの子供のための小品の新作が課題曲に入っていた事がありました。レッスンにも武満さんが出演しました。ああ、この人が武満徹という人か、とこの時初めて知りました。この頃は、作曲家がTVに出演するという事などあまりなかったです。 レッスンを受けている生徒達、多分小学生ぐらいだったとおもいますが、「武満さんの曲を知っていますか」の先生(井上直幸さんでした)の質問に、「ノヴェンバーステップス」と答えたのを覚えています。うーん、この頃は、聞いた事がなかった・・。勿論生徒が自らこれを聞いたのではなく、付き添いの親御さんに「明日武満さんがレッスンに来るから聞きなさい」と言われたのだとは思いましたが。レッスンの小品2曲は、メロディックでリズムもある、綺麗な曲でした。今でも本棚に、この時代のおけいこのテキストがあります。今はもう、よく弾かれる曲になっているようです。オーケストラの曲もよく演奏されるようになりました。(2005-9-9) 追記:2006年5/28オペラシティホールで『アステリズム』が演奏されます。ピアノ演奏は初演者高橋悠治さん。今年は没後10年で、特集が組まれるようです。オペラギャラリーでも楽譜の展示等があります。(2006-3-13)

QUIET KENNY2005年09月12日 11時58分00秒

いきなり、かなり昔の記憶を思い出す事はないでしょうか。
『蓮の花』という曲名。ジャズのピアノ曲だったはずでした。
早速ネットで検索してみると、出てきました。ネットは偉大ですね。
演奏はトランペット、ケニードーハム。
頭の中では、静かなピアノソロだったように覚えていましたが、トランペット、ピアノ、ドラムのかなり派手な曲でした。
記憶違いだったか。曲名は確かに『蓮の花』のはずでした。
 聴いてみると、ジャズは、都会の音楽だと感じます。クラッシックにあるような、山や海や自然の印象ではなく、革命や闘争でなく(中にはそういう曲もあるのでしょうが)高層ビル、窓から眺める夜の摩天楼の光、くゆらせた煙草、スコッチ、ダンディな後ろ姿・・等々が思い浮かぶ。
 いつも聴いているクラッシックのピアノ曲などは、あ、ちょっとここが、等と思ったりするのですが、まったく心地よい曲とだけしか聴こえない。たまにはこういう曲を聴く事もいいものです。
my ideal、alone together,ゆったりと、眠りにつきたくなるような雰囲気。お休み前に合うような気がします。(2005-9-12)

グノシェンヌ2005年09月14日 21時50分36秒

サティのグノシェンヌ、1から3番まで入っているCDはいくつも出ているのですが、5番が入っているものはあまりなかったので、たまたま見つけたものを買いました
ピアノはチッコリーニ

夏に行ったコンサートのアンコールで演奏された曲で、初めてその時に聴きました

3番までとは全く違う曲調。先日買った楽譜の解説によりますと、この5番が一番初めに作曲されたグノシェンヌという事でした。パリ万博で東洋の音楽を聴いたサティが触発されて、まずこの5番を作曲し、のちに1から3番を作曲したそうです
どおりで、この曲だけ突出しています 長調で、メロディーがくっきりしていて、ジャズっぽい雰囲気です

チッコリーニは、細かい音符もきっちりした弾き方です。もう少しゆらぎがあった方が、曲調に合うように思えるのですが。透明感というよりは、固い音のように聞こえます

サティの音楽は、60年代から日本に紹介され始めて、80年代にはいって話題になりました
実際コンサートなどで『梨の形をした3つの小品』などを弾いたのは、その後90年代になってからでした
『官僚的なソナチネ』など、パロディ風な曲もあって、面白いです ソナチネを弾いたことのある人が聞くと、笑ってしまうような曲です
サティ自身は敬虔なキリスト教徒だったそうですが。(2005-9-14)